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タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら(ネタバレ)/パンケーキはお嫌いですか?

レンタルで観ました。
田舎者の中年2人組VS都会の大学生が繰り広げる、血まみれコメディですね。舞台はアパラチア山脈で、その辺りに住む山男の登場となれば、ホワイトトラッシュだとぱっとイメージしてしまいますが、いたって気のいい心優しいおじさん達です。釣り三昧の休日のためにまじめに働いて、コツコツためた貯金でやっと念願の別荘(と言っても曰くつきの小屋なんですが)を手に入れ、いざっ!ウィスキーの流れる川よ、蜜と乳の地の桃源郷よと出かけたものの、都会からやってきた大学生の勘違いで事態はとんでもない方向へと…。文化や生活環境の違いが生む差異や偏見が、さらなる勘違いを呼び込んでいき、そのたびに死体が増えていきます。面白いなぁと思ったのが、偏見や無知から勘違いしてしまうのは何も都会/田舎、どちらかに限ったことではない事。都会の大学生が、田舎者を凶悪な殺人者だと思い込むのもホラー映画を含むメディアからの情報だし、情報に疎い筈の田舎者の方も都会人をステレオタイプで判断してしまう(都会人の神経症的イメージが集団自殺サークルでは?と誤解させる)。まぁ、どっちもどっちなんですが、心優しい田舎者の方に分があるというか、そっちに肩入れしてますよね。大学生がミンチにされた粉砕機はコーエン作『ファーゴ』のオマージュかしら?
非モテで、外見の自信の無さからデスコミュニケーション気味だった山男が最後にはファイナルガールの愛を射止める展開も、ほほえましいです。この人優しくていい人なんですよ。相棒さんも切断された指、戻ってきましたし、しかもマニキュアつきで。喪失の後の再生は異文化と融合によって齎される、なんて健全なんだ!