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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(ネタバレ)/‘I am’から’We are’へ

君も一緒に踊ろう


マーヴェル製作のビッグバシェット映画をトロマ出身のジェームズ・ガンが監督するらしい━目を疑うような第一報からずっと公開を楽しみにしていた作品です。デル・トロ監督とは違ったベクトルで「異形」の者を登場させ、捻ったギャグから繰り出すうっすらと滲む哀しさ*1が好のみで、マーヴェルお得意のファミリー向け娯楽映画では毒もゴア描写も過去作程期待できないのは承知の上で、それでも結構楽しんじゃいました。

ストーリーはいたってシンプルなんですが、それぞれのキャラ立ちが良いです。不仲のならず者たちが紆余曲折の末一丸となる。他のマーヴェルブランドのキャラより地味でちょっと太目なスター・ロード(ピーター・クイル)の幼少時 のエピソード、カエルが虐められたからとクラスメートに殴り掛かり、目の周りに痣を作っていた心優しい少年が、異星の小動物を平然と虐待しているのには笑いました。こういうねじくれ方は好きだわ~。ネズミやハムスター、終いには害獣とまで言われてたアライグマ 、ロケット(ブラッドリー・クーパー )の屈託とか、終盤、自己犠牲の道を選択したグルート(踊る赤ちゃんグルートとなって、最後には復活しましたが)が友情、絆を体現する場面では泣けました。現代の子供たちにとって「スターウォーズ」が登場した時くらいの驚きや興奮を与えられるのかは、続編も含めて見守りたいなぁと思ってます。「スター・ウォーズ」があからさまにナチスの意匠を持ち込んでいたのに対して、本作には未知数な所があり、コレクター(ベニチオ・デル・トロ)の登場や、序盤でのトレジャーハンター編が「インディ・ジョーンズ」みたいで、スペースオペラの方よりも、私はコッチが見たいです。ロングコートにゴーグル姿のスター・ロードは流石に決まっていて、太目なのが目立たないし…。

今作を見て、ジェームズ・ガン監督にとってのヒーローは「フット・ルース」のケヴィン・ベーコンなんだなぁって再確認した次第。じゃあ、監督のミューズはきっとマイケル・ルーカーなんだ(笑)。ヨンドゥの使う吹き矢にビビっと来る人とはお友達になれそうな気がします。
ならず者達が図らずも宇宙の平和に貢献する━ノヴァ軍に折角、あくの強いジョン・C・ライリー を配したのですから、正義の戦いについてもうひと捻り欲しかった所なんですが、ポリティカルな視点は続編に持ち越しなんでしょうかねぇ。



*1:『スリザー』のマイケル・ルーカーなんてその極み!